
大王埼燈台は熊野灘と遠州灘の分岐点に位置する燈台です。
古くから海の難所として知られ、数多くの船乗りに恐れられてきました。
江戸時代、伊勢志摩の岬を船乗り達は「伊勢の神崎、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」と詠いました。
大正時代、秋刀魚漁船が難破、51名の死者を出し、続いて軍艦音羽が大王島に座礁したため、燈台建設の要望が一層高まり、昭和2年に大王崎に建設されました。
計画当時は木造、鉄筋コンクリートの燈台が相互に作られていましたが、関東大震災の影響もあり、鉄筋コンクリート造りの燈台を作る様になりました。
建設時、関東大震災の復興など資材調達などの問題もあり、計画から凡そ10年を経て昭和2年10月10日に完成いたしました。
燈台は日本で14箇所有る参観燈台の一つで、燈台の頂上へも風の弱い日なら上る事が出来ますは。
一般参観も可能な参観燈台は日本で14ヶ所有り、志摩市にはこの燈台の北側に位置する安乗埼燈台の2か所となります。
昔、ヨーロッパの船乗りは水平線の向こうからやってくる船のマストの先端が現れる事から地球の丸さを知ることが出来ました。
この燈台も海岸段丘の高台に有るため、見晴らしが良く、天気の良い日には水平線の向こうから訪れる船の様子をうかがうことが出来ます。
ぐるっと取り巻く水平線。そして海の向こうからやってくる船を見て人々には「地球の丸さが判る燈台」、「地球の丸さが判る岬」と言われています。
小津安二郎監督が漏らした言葉です。
何故「東洋のニース」かというと、燈台の頂上から街中を見るとフランスのニースの情景に似ているためです。
建物の屋根と屋根とが会話していると言われています。
海岸線の岬に沿って町が密集している事から東洋のニースということです。
また、街中に降りると、監督は「東海の尾道」にも準えたようです。
石畳の坂道が尾道の町の情景に似ていると言うことから来ています。
燈台の頂上部にはフレネルレンズと呼ばれるレンズ等を収めた投光器が備え付けられています。
映画「喜びも悲しみも幾年月」で燈台守が日々管理していたものです。
古くは手巻き式であった物が現在は電動式に置き換わっています。
また、平成17年、投光器その物が新型の物に置き換わっています。
旧来の投光器は水銀の満たされた桶の中に投光器を浮かべ、なめらかな回転を与えていました。
この回転数は燈台毎に定められており、船乗りはこの光の点滅により、何処の燈台かを遠くからでも判別することが出来るわけです。
近年、阪神淡路大震災などの地震の際、揺れなどで、水銀が桶からこぼれることが報告され、全国の燈台の投光器が平成18年、全て新型に置き換わりました。
いつのころから大王崎と呼ばれたのは定かではありません。古い文献の中には、天王埼とも読み取れるももあります。
「だいおう」という呼び方は、奈良時代の国府の逸話として存在しています。役人が、あの岬は何と呼ぶのかと尋ね、台尾と答えたことに由来すると言われています。
また、天王はこの地で信仰されていた天児屋根命の別名です。
撮影協力第4管区海上保安本部 |
大王崎王崎燈台の点検風景です。 まず、灯台の主要施設である電源部の点検を行います。 通常は自動で起動しますが、点検の際は手動で行います。 となり部屋にある、大きな機械はディーゼルエンジンと発電機。地震などの風水害の際、稼働します。 また、風速計、風向計など情報が燈台の頂上部から送られてきます。 電源の確認後、灯台頂上部の点検作業に入ります。 灯台上部では、灯台の主要設備である投光器の確認作業を行います。 作業を終えた後、頂上部から見る風景は絶景です。 この点検作業と同時に隣の鉄塔では通信機などの点検も同時に行われています。 ■ビデオ再生は三角ボタンをクリックしてください ■再生ボタンが見当たらないときはマウスカーソルを画像上に移動すると表示します |
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大王崎は難所でも知られています。台風の際には、かなり大きな波が打ち寄せます。 撮影時は、干潮時でもあり、さほど大きな波ではなかったのですが、大きな波になると、撮影している地点でも、波を頭からかぶってしまいます。撮影時の波の高さは7mほど。岩にぶつかると20m以上の波しぶきを上げます。 撮影時は風がすごく、轟々という音は風の音です。 少し茶色の泡のような物は「波の花」。 アラメなどの海藻類がもまれ、茶色っぽくなっています。風が強くなると、これが市内に飛んできます。 実はこの撮影地点、TVでも見たことがあるという方も多いのではと思います。 台風の際のTV局が撮影する定番の場所でもあります。 また、絵の大家の方の格好の絵の材料となっています。 ■ビデオ再生は三角ボタンをクリックしてください ■再生ボタンが見当たらないときはマウスカーソルを画像上に移動すると表示します |
奈良時代、万葉集の歌に「志摩の海士ならし真熊野の小舟にて沖へ漕ぐをみゆ」(大伴家持)とあります。
おそらく家持が伊勢国司時代に詠んだ歌の様です。 この時代、伊雑郷、名錐郷は大伴部氏の管轄地で国司は伊勢の国司が管理していた様でこの地は大伴家持の管理地であったことになります。
この岬は、奈良時代の遺跡もあり防人の岬とも言われています。 大伴家持は防人を統括する官職についていたことが知られており、視察のためこの地を訪れたのかも知れません。
万葉集の時代、天皇が伊勢行幸をする際には熊野方面から海沿いに来た様で御座や矢取島、浜島などその際に付いた地名が志摩にはあります。 この岬を回ろうとしたときにはさぞ難儀をしたのではないでしょうか。 大王崎は万葉集の時代から既に灯台守の岬でもあったわけです。
国府にきた役人が台尾と聞いたのがこの岬の名前の由来とも言われています。
この地域には数多くの海の伝承が伝わっています。
一つ目の大男。わらじ祭りの伝承。一つ目の大男が村を荒らしまわった事に由来。
→まんが日本昔話などに登場。水木しげる氏にてわらじ祭りがイラスト化されています。
海女が海に潜っていると、自分と同じ顔をした海女が潜っているという話。同じ顔をした海女を見るとその海女は死ぬと伝えられている。
海女のお呪いのセーマンドーマンはともかづきよけのお呪い。
→ノベル「満月の長い夜」に伝承として登場。また、水木しげる氏にてイラスト化されています。
サザエが30年生きると変化するという妖怪。波切の海賊がその昔、美しい女人に魅せられ、体の一部を取られてしまった。それを取り戻すために頭領が莫大な金子をサザエ鬼に支払ったという伝承。主に紀州、関西にて波切の海賊の伝承として伝わっています。
→ゲゲゲの鬼太郎に登場。マンガ、アニメ版では人魚の肉を売り歩いているという設定になっています。2007年公開の実写版にも登場します。
大阪に住んでいた水木しげる氏は子供のころ、サザエ鬼になると、母親に脅かされたことが有るそうです。
有る時、漁師が近江の国に出稼ぎに行ったところ、人魚を釣り上げ、その時、悪口雑言を吐いて帰って行ったと言われています。三重県では芸濃町にも人魚を網にかけた話が有ります。伊勢湾や三河湾に生息するスナメリが人魚と思われたのかもしれませんね。
→ゲゲゲの鬼太郎ではサザエ鬼が人魚の子供の肉を売る設定になっています。
→高橋留美子さんの「人魚の森」シリーズ、「闘魚の里」のモデルは志摩の海賊、九鬼水軍(鳥羽島の海賊・ちなみに「島」は「志摩」の別名)。まだ、海賊行為を行っていた時代の話ですので、嘉隆が波切時代の話。ちなみに、逆髪衆の「逆髪」は能の「蝉丸」に登場する人物。蝉丸が近江の国で出会う人物です。伊勢志摩に思い入れがあるらしく、他の作品中に「志摩」の名がヒロインで登場します。
→映画「おったまげ人魚物語」は当地が舞台。
大王崎には美しい、お姫様のお話が残っています。実在の人物と言われ、あまりの美しさに紀州の殿様と、鳥羽の殿様が結婚を申し込みますが、両者の争いを恐れた姫は海(実際には井戸)に身を投げてしまいます。
お城は、波切城。現在の大王崎灯台付近です。
波切の人は、今でも御姫様を手厚く祀っています。
灯台参観へのお願い1. この灯台は船舶が安全に航行するために大切な 施設です。構内の施設・物品などを壊したり、 汚したり持ち出したりしないで下さい。 2. 灯台は高いうえに、階段は急で狭く大変危険です。 昇り降り、頭上等に十分注意して慎重に行動し 危険防止に努めて下さい。 ( 参観者の不注意による事故は、責任を負えま せんので注意して下さい) 3. 灯台内には精密な機器及び触れると危険な機械が ありますので注意して下さい。 4. 付添いのない小学生・幼児のお子様については、 危険ですので参観をお断りしております。 5. 酪酊されている方等、職員が危険と思われた方は 参観をお断りしております。 6. 構内へのペット類の立ち入りはお断りしております。 7. 紙くず、空き缶等のゴミはお持ち帰り下さい。 8. 灯台内は火気厳禁ですので禁煙をお願いします。
Visitors Guide: Safety and Rules 1. Do not destroy or damage any goods, instruments or equipment, or take them out of the lighthouse. The lighthouse is an important facility to assist safe navigation. 2. Act with care at all times for your safety. Watch your head and steps when you walk up and down stairs.The lighthouse is tall and the stairs are steep, narrow and very dangerous. (We are not responsible for accidents caused by visitors’ careless behavior.) 3. Act cautiously, as there are some delicate instruments and equipment considered dangerous when touched. 4. Children under 13 must be accompanied by an adult. 5. Persons who exhibit drunken or any other behavior considered dangerous by the staff are not permitted to enter the lighthouse. 6. Visitors are not allowed to bring pets into the lighthouse. 7. Take your garbage (wastepaper, cans, etc.) home with you. 8. No Smoking is allowed inside the lighthouse. There is no flame permitted in the area. Japan Lighthouse Association
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